| 聞き手【サピックス広報部長 神田 正樹】 |
| ●117年間、子どもたちに神の愛を伝える |
| 神田 |
暁星中学校はキリスト教の理念に基づき、さまざまな宗教行事を通して豊かな情操教育が行われているカトリック系の男子校です。また、特徴あるカリキュラムにより大学の合格実績も伸びており、人気の高い学校です。今日は暁星学園の教育内容についておうかがいしたいと思います。まず学校の沿革と、倉橋和昭先生のご経歴から教えていただけますか。 |
| 倉橋 |
暁星はカトリック・マリア会によって設立されました。マリア会とはフランス革命によって混乱していた時期に、子どもたちへの教育の必要性を痛感したシャミナード神父によって創立された修道会です。そのマリア会の宣教師たちによって、1888年に暁星が創設され、今年で117年目を迎えます。ですから暁星には子どもにキリストの愛を伝え、教育するというミッション(使命)があるのです。私自身は大阪のサレジオ会の中学と高校を出ましたが、当時はまだ洗礼を受けていませんでした。その後、イエズス会の大学を出て商社に勤務していたのですが、「教育に携わりたい、教員になりたい」という思いが強くなりました。そこで大学に編入学しヨーロッパ中世史を学ぶことになりました。やはりそこではキリスト教文化が中心になりますので、中高生時代にそれとなく沁み込んでいたものと合致したのか洗礼を受けることに決めたのです。 |
| 神田 |
先生は一度社会に出て商社で活躍しながらも教育の道をめざし、その上で洗礼を受けたというのは、どのような思いからだったのでしょうか。 |
| 倉橋 |
中高生の頃、サレジオ会の神父さんに、「将来、君は学校の先生になったら良いのではないか。ただし教師は免状を取ればなれるが、教育者にはすぐになれるものではない。先生になるのなら、ぜひとも教育者になってほしい」とおっしゃっていただいたことがありました。商社では仕事に精を出していましたが、この言葉が頭のどこかに残っていて、子どもたちの教育の力になりたいという希望があったのです。 |
| 神田 |
神父さんの言葉に使命感や職業観が築かれて、ずっとそのような思いを持っていらっしゃったのですね。こちらの学校に来られた時の印象はいかがでしたか。 |
| 倉橋 |
OBたちが暁星の卒業生であるという意識が強く、卒業生同士の結びつきがより強いと感じました。暁星で学んだことに一つのバリューがあるという意識を持っているのではないかと思います。 |
| 神田 |
やはり伝統を大切にしている学校だからこそだと思います。しかし一方では、伝統を守り続けることの難しさもあるのではないでしょうか。 |
| 倉橋 |
はい。より良い学校であるために時代精神に合わせて少しずつ見直していかなければなりません。この数年間、特にその思いを強くしています。現在は教職員一丸となって具体的な改革に取り組んでいるところです。暁星という学校に思いを抱いてくださっている受験生とご父母には、学校についてもっと詳しく知ることができるようにしていこうというのもその一つです。 |
| 神田 |
より良い学園作りに向けて暁星は大きな転換期を迎えているのですね。 |