/INDEX /
「ピグマキッズくらぶ」 なんでも質問箱

−No.8− さぴあ2000年11月号に掲載

国語の記述力を大きく伸ばすには?
 ピグマシリーズの国語のテキストを見ると、文章を読んでその内容について記述するという問題だけでなく、絵などを見て自由に文を書かせる問題も目立ちます。低学年の時期に大きく記述力を伸ばすためには、とても良いことだと思いますが、どのようなことに注意して取り組ませたらよいのでしょうか。


想像力をはたらかせて書くことを楽しみながら、少しずつ的確な記述のルールを身につける。さまざまな生活体験や読書も大切。

 「記述力」は、「思考力」と並んでサピックスが重視している学力です。最近の中学入試では、記述力を問う傾向が年々強まっており、中には、国語はほとんど記述問題だけという学校もあります。これは各学校が、借り物でない自分の言葉で自分の意見を表現することができる生徒を求めていることの表れだと言えます。物語文であれば、登場人物の心情や、行動の理由などを記述させる問題、論説文や随筆文であれば、筆者の言いたいことや主題について記述させる問題が非常に多くみられます。しかし、記述力は一朝一夕に伸びるものではありませんから、低学年のうちから練習を積み重ね、書くことに慣れておくことがどうしても必要になってきます。
 的確な文章を書くためには、いくつかのコツがあります。それは慣れによって自然と身についていく部分もありますが、ある程度は意識して身につける必要があります。その1つは「いつ、どこで、だれが、なぜ、どんな方法で、何をしたか」という要素をもれなく入れることです。また、文末にも注意が必要です。例えば、設問で「〜はどんなことですか」と聞かれたら、文末を「〜こと」とし、理由を述べる時には文末を「〜から」というようにすることもポイントです。実は、国語のテストで減点される原因のかなりの部分は、このような説明不足や文末表現のミスにあると言えるのです。
 低学年では、まだ文を書くこと自体を苦にするお子様も多く、一度ではなかなか完璧な記述はできないものです。しかし、だからといって欠点ばかり探して、あれこれ文句を言うような指導のしかたでは、お子様はやる気をなくしてしまうでしょう。ですから、お子様なりに一生懸命書いた解答ができたら、お母様方は、まずは「よくできたね」とほめてあげてください。

その上で、お子様の記述に欠点がもしあれば、「こうすればもっと良くなるよ」という形で、適切なアドバイスをしてあげましょう。また、お子様の解答の出来、不出来にかかわらず、模範解答を書き写すようにするとよいでしょう。このようにして少しずつ、記述をする時のさまざまなルールを身につけさせることが大切です。
 また、国語という科目の特徴として、学力を伸ばすには、それなりの生活体験も必要だということがあげられます。家族や友だちとのふれ合いの中で感じたこと、考えたことが、物語の読解、特に心情の読み取りの上で大きな意味を持つと言えます。
 読書の習慣をつけることも大切です。高学年になっても国語が極端に苦手で、文章の内容がよく把握できないというお子様がいますが、低学年からの読書量不足が原因になっている場合も、少なくありません。ピグマの父母用指導書では、その学年のお子様にふさわしい本を毎月紹介していますから、それも参考にされた上で、お子様の発達段階に応じた本を与えてあげていただきたいと思います。日頃からよく読書をしていれば、それを通してさまざまな言葉や言い回しを覚え、その使い方を身につけることができます。つまり、それだけ語いが豊富になり、より的確に自分の気持ちや意見を表現できるようになるのです。
 ピグマのテキストでも、お子様がいろいろな文章に触れることができるように、毎月さまざまな題材の文章を扱っています。物語文だけでなく説明文や詩も取り上げていますから、その中で、お子様が興味をひかれたものがあれば、より高度な内容の本にチャレンジするきっかけにしていただければ幸いです。

このページのTOPへ戻る


 特に「ピグマ図書館」は、一流の現代作家の作品から、短い物語や名場面を取り上げていますので、イラストを見ながら、自由に想像力の翼を広げていただきたいものです。ここでは、記述式の設問も多く出題していますので、毎月の学習の総仕上げとして、ぜひ積極的にチャレンジするようにしてください。
 文章を読んで、その内容について記述する力をつけることはもちろん大切なのですが、最近の中学入試では、少しちがったタイプの記述問題も出題されるようになっています。例えば、ある学校では、問題文として出された文章の後の場面を、受験生各自が想像して書く、という問題が出されたことがあります。また、別の学校では、あるテーマに関する文章を読んだ上で、賛成または反対の立場で記述する、という問題が出されたこともあります。このような問題の場合、単に文中の言葉を使って、それをつなげて書くというやり方は通用しません。しかし、受験直前になって急に練習しても、なかなかうまく書けるようにはなりません。やはり低学年のうちから、ある程度意識して練習していくべきだといえます。
 そこでピグマでは、絵などを見ながら自由に文章を作る問題も毎月必ず出題しています。 

 いろいろな場面の絵を見て、その人物がその時どんな気持ちになったかを書く問題、「もし○○だったとしたら」の後に自由に続けて作文する問題などです。お話を作ったり、自分の言葉で詩を書いたりという問題もありますから、自由にイマジネーションをふくらませて、書くことを楽しんでいただきたいと思います。このような問題は好きというお子様も多く、たいへん好評のようです。「想像するのが好きな子なので、お話作りなどとても意欲的に取り組んでいました」といううれしい声も寄せられています。そのほかにも、必要な要素をしっかり入れて手紙を書いたり、新聞を作ったりと、ピグマでは、毎月書くことに慣れるための題材を豊富に提供しています。
   このような問題も、父母用指導書には模範解答を示してありますが、それはあくまでも例ですから、お子様の解答がそれと一字一句同じでなくてもよいのはもちろん、まったくちがう内容を記述してもかまいません。時には、大人では思いつかないようなユニークな発想に、お母様方がびっくりさせられるようなこともあるのではないでしょうか。そんな時は、大いにほめてあげてください。それがお子様のやる気につながり、書くことが楽しい、と言ってくれるようになればしめたものです。記述力は飛躍的に伸びていくでしょう。

このページのTOPへ戻る