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「ピグマキッズくらぶ」 なんでも質問箱

−No.24− さぴあ2001年8月号

子どもが父母用指導書とはちがう解き方をしたら?
 子どもは算数の問題を解く時に、父母用指導書で解説されているのとはちがう解き方をすることがあります。その場合、なるべく指導書に示されている解き方で解くように指導した方がよいのでしょうか。それとも、子どもなりの解き方も尊重した上で、問題の解き方は1つではないことを説明してあげるべきなのでしょうか。また、問題文を読まずに答えを出してしまうこともあるようですが、それでよいのかどうかについてもアドバイスをお願いします。


1つの問題に見方を変えて取り組むことは大切。子どもなりの解き方も尊重してあげましょう。問題文は、低学年のうちから正確に読み取る習慣をつけましょう。

 算数のおもしろさは、正解は1つでも、そこに至る過程がいろいろあるというところにあります。たとえ考え方の過程はちがっていても、それが筋道の通ったものである限り、最終的には同じ答えが出てきます。それが算数という科目の奥の深いところであるともいえます。
 1年生8月号算数2ページに載っている問題を例にとって説明しましょう。「屋台の風船つりでめぐちゃんは風船を6個つりました。すすむくんはめぐちゃんより2個少なく、がんちゃんはめぐちゃんより2個多くつりました。すすむくんとがんちゃんのつった風船の数はそれぞれいくつでしょう」というのが問題のあらましです。この問題について父母用指導書では、めぐちゃんのつった風船の数6個を基準にして考えるよう説明しています。がんちゃんは6+2=8で8個、すすむくんは6|2=4で4個と解答を導いています。
 しかし、見方を変えると、すすむくんはめぐちゃんより2個少なく、がんちゃんはめぐちゃんより2個多いことから、がんちゃんとすすむくんのつった風船の数のちがいは、2+2=4で4個となることがわかります。つまり、先にすすむくんかがんちゃんかどちらかの数がわかると、もう1人の数も求められるわけです。先にがんちゃんの数が8個とわかると、8|4=4で4個と、すすむくんの数が求められます。また、先にすすむくんの数が4個とわかると、がんちゃんの数は4+4=8で8個とわかります。 
 このように算数の問題というものは、視点を変えてみると、いろいろな解き方が考えられます。ここであげたのはそのもっとも簡単な例ですが、まだ低学年のうちは、たとえ正解にたどりつけなくても、数に親しみ、いろいろ考えてみることが、とても大切な勉強になります。ですから、お子様がピグマをやっていて、もし指導書で解説されているのとはちがうやり方で解こうとしていても、そのまま黙って考えさせてあげてください。ただし、時間は長くても10〜15分まででしょう。もし、それで正解を出すことができれば、お子様は達成感、充実感を味わうことができ、「やればできる」という自信が持てます。お子様が別のやり方で解いた後、改めて指導書に示された解き方を教えてあげる時は、お子様なりの解き方を否定せずに、まずはほめてあげてください。その上で「ピグマの解き方も覚えておこうね」と、解き方を再確認してあげましょう。むしろ、1つの解き方だけで満足してしまうよりは、「こういう考え方もできるね」といろいろな解き方を試してみることが、思考力アップにつながります。 

 また、問題文を読まずに答えを出してしまうということですが、確かに低学年のうちは、イラストや例題を見ただけでどのような問題かがわかり、問題文を読まなくても解けることが多いかもしれません。しかし、そのようなやり方はいつまでも通用するわけではありません。やがて学年が進み、問題の条件が複雑になってくると、問題文を正しく読み取れず、単純ミスをしてしまう危険が大きくなります。まして中学入試問題ともなれば、問題文はかなり長くなり、その条件もかなりこみいったものになります。算数の学力以前に、問題の意図を正確に読み取る読解力、理解力があるかどうかで差がついてしまう可能性もありますから、ぜひとも今のうちに、問題文をきちんと読み、その指示を正確に読み取って問題を解く習慣をつけさせるようご指導ください。

 

(−No.24− さぴあ2001年9月号掲載)