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「ピグマキッズくらぶ」 なんでも質問箱

−No.50− さぴあ2002年12月号

パズルのような複雑な問題にはどう取り組めばよいのか?
 ピグマの算数には、パズルのような問題が多いので、子どもは喜んで取り組みますが、学校の学習とは全くちがうので、少し複雑な問題になると、学校でやっていないからとやめてしまう時があります。このような場合、どのように指導したらよいのでしょうか。また、ピグマではふだん学校でやっていない問題もあり、これで学力がつくのだろうかと心配になることがあります。


条件を整理して、論理的に考えられる力こそが算数の学力です。複雑な問題は、頭の中だけで考えるのではなく、図や表をかきながら解いていくようご指導ください。

 ピグマシリーズのテキストで取り扱っている問題は、確かにふだん学校で解くような問題とは大きくちがっています。そのため、「これで学力がつくのだろうか」と心配されるご父母の方もいらっしゃいます。しかし、それは「学力」というものを狭い意味にとらえすぎているのではないでしょうか。
 算数の学力といえば、「計算が速く、正確にできる」というようなことをイメージされる方が多いと思います。もちろんそれは非常に大切なことなのですが、それだけでは十分とはいえません。中学入試で求められる算数の学力とは何であるかを一言で言うならば、「いかに与えられた条件を整理して、論理的に考えることができるか」ということになると思います。その点、ピグマのテキストには、単純な計算問題などは少ないのですが、そのような本質的な算数の力を養うのに役立つ問題は数多く収録されています。
 したがって、ピグマの問題を解いていく場合、与えられた条件を図や表に表してみるなどして、手を動かしながら考えていくことが非常に大切になります。そうすると、頭の中がきれいに整理されます。このような習慣を早い時期から身につけておくと、その後の学習効果もちがってくるでしょう。中には頭の中だけで解こうとすると、大人でも解けないような問題もありますが、そのような問題でも、条件を図や表に表してみるだけで、おもしろいように正解がわかってしまうこともあるのです。ですからもしお子様がつまずいている時は、「もう1度問題文をよく読んで、数量の関係などを図に表してみようね」というように声をかけてあげてください。
 問題の内容も、何も計算して答えを求めるものばかりとは限りません。たとえば3年生6月号算数22・23ページの「表にまとめよう」の3では、キャラクターたちが競走をして、その順位についてのそれぞれのキャラクターの発言をもとに、全員の順位を決めていくという問題などを取り扱っています。このような問題を解くコツは、表の中で可能性がないとわかったところにどんどん×印をつけていくことです。それによって消去法で答えが出ることが多いからです。
 このような問題では、条件の言い換えに慣れることも必要になります。たとえば3の(2)では、キャラクター5人が競走をしたという設定ですが、がんちゃんは2位、ごうすけくんは5位なので、あとのだいちくん、まさやくん、すすむくんの3人は1位、3位、4位のどれかです。ここで、だいちくんが「まさやくんには勝ったけどすすむくんには負けたよ」と言っていることに注目する必要があります。これは言い換えると「残り3人の中では自分は真ん中の順位」ということで、つまりだいちくんは3位ということになります。この点に気づくことができるかどうかがポイントで、そうでないとこれ以上先には進めないということになってしまいます。
 こうしたタイプの問題は、入試にもしばしば出題されています。これは多くの学校が、より多くの知識を暗記しているかどうかではなく、自ら考えて問題を解決することができるかどうかを問いたい、そのような資質を持った生徒を多く入学させたい、と考えていることの表れにほかなりません。
 このような入試傾向に対応するため、サピックスでは一貫して「思考力」を重視した指導を実践しています。単に入試に合格するというだけでなく、算数を通して養った思考力は、中学校以降での学習にも必ず生きてくるでしょう。ぜひ、ピグマを通して考えることの楽しさを知り、高学年でのより高度な学習のための基礎を築いていただきたいと思います。

 

 

(−No.50− さぴあ2002年12月号掲載)