/INDEX /
「ピグマキッズくらぶ」 なんでも質問箱

−No.97− さぴあ2005年7月号

「長さ」「かさ」などの単位の効果的な学習法は?

 ピグマのテキストでも「長さ」や「かさ」の単位が出てくるようになりました。単位は日常生活に密着したものなので、ここでしっかり身につけさせたいと思いますが、子どもはそれぞれの単位が、どのくらいの量を表しているのか、なかなか実感がわかないようです。どのようにすれば効果的な学習ができるでしょうか。


 机の上だけの学習ではなく、ぜひ身の回りにあるいろいろなものの長さを測ったり、容器のかさを量ったりしてみましょう。単位どうしを関連づけておさえておくことも大切です。また、日本の昔の単位や外国の単位などについても調べてみると、良い発展学習ができるでしょう。

 算数の中でも「単位」の学習は、最も日常生活に密着したものの1つです。私たちは生活の中のあらゆる場面で単位を使っています。服を選ぶ時は、寸法を測ってそれに合うものを買いますし、料理をする時は水や調味料のかさを量るでしょう。生活の中で単位を使わない日は1日もありません。
 低学年のお子様であっても、「cm」「kg」というような単位は、身体測定の時などに、必ず聞いたことがあるはずです。「身長が2cm伸びたよ」というような会話も友だちと交わしていることでしょう。しかし、それがどのくらいの量なのか、実感が持てないというお子様も少なくないのではないでしょうか。
 何の学習にもいえることですが、特に単位の学習では、身の回りのものをどんどん利用しようとする姿勢が大切です。机の上だけの学習では身につきません。ぜひ、いろいろなものを実際にはかってみましょう。ピグマのテキストの2年6月号では、長さの単位として「cm」「mm」が出てきますので、まずは、テキストの縦・横の長さや、机の縦・横の長さから始めてみてください。2年10月号では「m」も出てきますので、長い物差しや巻き尺を使って、廊下の長さや部屋の1辺の長さなども測ってみましょう。自分の身長いくつ分かと考えてみるのもよいでしょう。また、自分の手や指の長さや幅がだいたいどのくらいか知っておくと、いろいろなものの長さの見当がつけやすくなります。
 2年7月号では、「かさ」の単位として「」「dℓ」「mℓ」が出てきます。かさは入っている容器が違うと直接比較できないので、お子様にはその概念が理解しにくいのではないかと思います。そこで、身近にあるいろいろな容器に入る水のかさを実際に量ってみることをお勧めします。ペットボトルにも何種類か大きさの違うものがあるので、大きいペットボトルに入る水のかさは、小さいペットボトルいくつ分なのかなどと、空になったペットボトルを使ってぜひ試してみてください。牛乳パックや計量カップについても同じようにやってみましょう。台所はまさに学習の材料の宝庫といえます。家のお手伝いをすることはとても良い学習になります。そうしているうちに、「かさ」という概念は容器の形には関係ないこと、容器の高さが高いほどかさも大きいとは限らないことなどが、お子様にも実感を持って理解できます。
 3年4月号では、新しい長さの単位として「km」も出てきます。もし夏休みに旅行に行く予定があれば、1・2年生のお子様にも、今のうちに教えてあげてもよいでしょう。さらにピグマでは、3年生で「重さ」の単位が、4年生で「面積」の単位が出てきます。新しい単位が出てきたら、同じように実際にいろいろなものの重さを量ったり、テキストなどの辺の長さから面積を計算したりしてみましょう。そうすれば、それぞれの単位がどのくらいの重さや広さを表しているのかという感覚をつかむことができます。
 ある程度単位に慣れたら、単位どうしを関連づけておさえておくことも大切です。k(キロ)は「1000倍」、d(デシ)は「10分の1」、c(センチ)は「100分の1」を、m(ミリ)は「1000分の1」をそれぞれ表します。基本となるmなどの前にこれらの記号をつけると、その○倍または○分の1の量を表す単位が作れるのです。dℓなどは、日常生活ではほとんど使いませんが、単位というものが体系的に組み立てられていることを学ぶうえでは役に立ちます。
 また、1というのは、1辺が10cmの立方体の体積と同じかさを表します。そして、4℃の水1の重さが1kgと決められているのです。1入る牛乳パックの展開図を示して、その面積はおよそどのくらいかを問う問題も入試で出題されたことがありますが、日頃から身の回りのものを使って学習していれば、難なく正解できるはずです。
 現在の日本で私たちが普通に使っている、このような単位の体系は「メートル法」ですが、昔は「尺貫法」という独自の単位の体系が使われていました。また、アメリカやイギリスでは、今でも「ヤード・ポンド法」という単位の体系が広く使われています。メートル法のしくみがよく理解できたら、さらに興味のある人は、発展学習として、メートル法以外の単位について調べてみるのもおもしろいでしょう。
 たとえば、メートル法で表すと半端な数値になるものでも、ヤード・ポンド法ではきりのよい数値になるものは多くあります。野球のベースとベースの間の距離、鉄道のレールの幅、ボウリングの球の重さなどがそうです。アメリカやイギリスで発達したものに多いことがわかるでしょう。また、人間の体の部分の長さを基準として決められた単位が多いことも、ヤード・ポンド法と尺貫法に共通する特徴です。それに対して1mの長さは、もともとは地球の北極点から赤道までの長さの1000万分の1として決められました。このようなことも詳しく調べてみると、自由研究の良い題材になるでしょう。

(−No.97− さぴあ2005年7月号掲載)