ジュニアコース 講座レポート
「生物多様性から学ぶeco」

2015年11月3日(火・祝)

ジュニアコースは自然や里山、環境学習施設などを訪れ、現地でしか実感できない「学び」を通して、環境についての理解を深める小学3年生対象の講座です。
今回は、「日帰りバスツアー形式」で、富士山のふもとにある山梨県の施設やフィールドを訪ね、ものづくり体験にもチャレンジしました。

山梨県立富士湧水の里水族館

最初に訪れた「山梨県立富士湧水の里水族館」は淡水魚専門の水族館です。
講師のパネル説明とともに、魚を育てるゆりかごの役割を持つ岸辺の仕組みや、絶滅危惧種の魚などを見て回ります。館内は展示が見やすいように工夫されているため、子供たちでも細部まで観察できました。

「いた、いた」と小さな魚を見つけて、じっくり観察
ぎょぎょぎょっ! 集まってくるアマゴとヤマメの見分けに挑戦
二重回遊水槽に歓声!
日本最大の淡水魚イトウの姿も
絶滅危惧種の水槽
魚の骨格を確認できる展示

環境省自然環境局生物多様性センター

カラフルなパネルがお出迎え
とびらを開くと、生き物の模型が顔をのぞかせる
これは何? 本物の毛皮に興味津々
映像でさまざまな生き物が生まれた歴史を学びます
日本地図を示しながら、生き物について講師が解説
「がぶり!」でも大丈夫。
はくせいのイノシシの口の中はどんな感触だったかな?

河口湖フィールドセンター

最後は、野外での地形観察です。富士箱根伊豆国立公園内の河口湖フィールドセンターには、溶岩樹型があります。これは、樹木が森林に流れ込んだ溶岩流に取り込まれ、型を残したまま空洞になったものです。あちらこちらにある洞窟のような溶岩樹型を講師の照らす懐中電灯の中、探検しました。

溶岩樹型について職員の方が説明
さあ、出発!
「これがいちばん楽しみ」という子供も
洞窟の中と外では気温が違うことを体感

船津胎内樹型めぐり

溶岩樹型の中でも人間の胎内のような船津胎内樹型は、とてもめずらしいものです。あばら骨のような壁、奇妙なしわのよった天井、人がやっと通れるだけの通路。子供たちは冒険者の気分です。

長いトンネルになっているところも。
壁をさわり、でこぼこを確認
「うわっ、すべる」「こわ~い」と言いながらも楽しげな様子で、下降
頭をぶつけないようにかがんだり、水滴を避けたりしながら、出口に到着

ものづくり体験

鳥の鳴き声に似た音を出せる「バードコール」。バードコールを鳴らすと、鳥が応えてくれることもあるそうです。
職員の方の説明どおりに作業をすすめ、全員完成させました。
一日のまとめの話をバスの中で聞きながら帰途につき、講座は終了です。

本体にペンんで好きな絵を描きます。
富士山かな?
ひもつきのねじをさしこみ、バードコールの出来上がり
解散場所の代々木に到着。
おつかれさまでした。

参加者の声

  • 全部おもしろかった。
  • 探検が楽しかった。
  • バードコールで春になったら鳥を呼びたい。
  • (国立公園なので)木の実を持ち帰れずに残念。
  • また来たい。

紅葉まっさかりの河口湖周辺。当日は天気にも恵まれ、富士山もその姿を見せてくれました。
子供たちは元気いっぱいで各施設を回り、疲れた様子もなく保護者の方たちに一日の報告をしていました。
百聞は一見にしかず。現場を見ることで子供たちにはさまざまな気づきがありました。