Sサプリメント

サピックス教務本部

ある私立中学・高校の校長先生とお話しする機会があったのですが、いつしか話題は大学受験の話になりました。その年もめざましい大学受験の結果を出していた学校だったので、その秘訣をうかがったところ、「大学受験は『チーム戦』という意識で、教師も生徒も目標に向かって取り組んできたことが大きいのではないか」とおっしゃっていました。校長先生によると、受験勉強をひとりひとりの「個」の取り組みとせず、「集団＝チームのみんな」で互いに仲間・ライバルとして高めあうことで、大きな波及効果が生じるのだそうです。また、切磋琢磨することがモチベーションの持続につながるだけでなく、喜び、悔しさ、無力感といった諸々の感情体験を皆で共有することで絆も深まり、受験勉強をポジティブなものへと変えてくれるのだと、熱く語ってくださいました。

実は、この「チーム戦」という考え方は、サピックスにも通じるところがあるな、と思っています。サピックスの授業では積極的な発言が求められることも多く、討論も大歓迎です。そんな環境の下、良きライバルと切磋琢磨していく中で、互いに認め合う関係ができていくのです。子どもたちはとても柔軟で、算数はいつも積極的に発言しているあの子には勝てないけど、国語は負けない…、社会の歴史なら先生にも負けない！？そういう目標を立てて学習に励み、やがて結果が出て周囲から認められると、さらに高い目標を目指そうとします。（なかなか自信が持てないお子様には、まず保護者の皆様が良いところを見つけ、認めてあげてください。）できれば、お子様から日々の授業での様子や、ライバル＝仲間の様子を熱心に聞き出してあげてください。保護者の皆様が知らなかった、チーム内でのお子様の活躍やエピソードが聞けるかもしれません。サピックスでは、良い意味での競争・ライバル意識を持って刺激を与えあい、「皆で高めあっていける場」をこれからも大切にしていきたいと思います。

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