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テストの解き直しの重要性

2025.11.17

サピックス教務本部

サピックスの学習は、授業で理解した内容を家庭学習で定着を図り、その理解度をテストによって確認していきます。そのテストは大きく2つに分類でき、3年生までの確認テストや、6年生前半までのマンスリーテストといった昇降テストや復習テストでは、学習の定着度を確認していきますが、もう一方の組分けテストや6年生後期のマンスリーテストなどの実力テストでは実戦的な力を磨くものとなっており、この2つのテストが適切なサイクルで組み合わされ、生徒の学力向上を図っています。そのため、テストの解き直しは欠かせないものとなっており、授業⇒家庭学習⇒テストというサイクルの中でしっかり学習内容を定着させるため、テストとどう向き合うかを考えてみることはとても大切です。そこで、今回は、「テストの解き直しの重要性」について、ふれてみたいと思います。

テストを受験すると、どうしても成績結果ばかりが気になってしまい、個々の問題を振り返る時間を十分に取れていない、というお子様も多いかと思います。でも、テストは受験後の解き直しが重要です。ぜひ、ご家庭でもテストの解き直しを習慣化できるようにしましょう。テストの解き直しをする目的は、間違えた問題を振り返り、次回に同じような間違いをしないようにすることです。それと同時に、自分がどんなミスをしているのか、テストの時間をどのように使っているのかを振り返り、テスト本番での取り組み方を見直すことも非常に重要です。できれば、テストを受けた当日に、お子様にテストの感想を聞いてみてください。時間配分がうまくできたか、どういう順番で解いたか、見直しはできたかを問いかけて、お子様に振り返ってもらいます。6年生であれば、入試本番を想定して、どんなミスをしてしまったか、どの問題ができなくてもよい問題だったと思うか、どうしたらあと1点でも多く得点できたと思うかをさらに考えてみます。人に話すことで、「こういうところができなかった」とお子様自身が気づくことができるでしょう。

次の段階として、いよいよ本格的に解き直しをしていきますが、4年生までは親子で一緒に、5年生以上であればお子様自身で、間違いを分類し、確認していくことをお勧めします。その際、間違いを分類し、その種類ごとに色分けして、マーカーで問題番号を塗る方法がお勧めです。例えば、ケアレスミスや読み間違いはピンク、時間に追われてきちんと解けなかった問題、時間切れで解けなかった問題は緑、解答・解説を見たらわかった問題は黄色、解答・解説を見てもわからなかった問題はオレンジで塗ります。色分けをすると、目で見てしっかり間違いの傾向を知ることができます。この例で言えば、ピンクや、緑が多い場合は、次回のテストまでに対策を講じることもできます。一方、黄色やオレンジの問題は、ノートにもう一度解いてみましょう。その際に、抜けていた知識があれば、ノートにその用語や説明を書き出しておくことができれば理想です。このように、テストの解き直しは、ミスの分析を加えることで、理解を深めるだけでなく、自己の現状を分析する手段にもなります。早い段階で、ぜひ、解き直しを習慣化し、より有効な方法を習得しておきましょう。具体的な方法については、ぜひ、教師にご相談いただければと思います。