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「読解力」の正体?
2025.04.28
サピックス小学部 国語科
国語の問題を解くうえで必要な「読解力」とはどのようなものでしょうか?
「読解」の「読」は文字通り「書かれている文字を読む」という行為ですが、「解」は「解く」つまり、「解釈する」ということです。文章を読み解くためには、「読みながら解釈する」という行為を重ねる必要があるのですね。国語が苦手な子はそれができません。「文字を読む」ことはできても、その文字を意味の塊として認識できない。ですから、いくら読んでも内容が頭に入らないし、物語でもイメージが立ち上がらないのです。
一方で、国語が得意な子というのは、文字を熟語や文といったある程度の単位で「読み」、そこに書かれている意味を解釈しながら進んでいきます。この「解釈する」という行為は非常に能動性の高いもので、頭を一生懸命使わなければいけません。
国語が苦手な子にとっては「文章を、頭を使って読む」という行為は未知ですから、それができるようになるためには、相応のトレーニングが必要です。自転車に乗れない子に、いきなり補助輪を外して一人で乗ってみろと言っても無理なのです。お父さまやお母さまが後ろで支えてあげましょう。例えば、最初は、文章を短い単位で区切って、「ここまではどんな内容だった?」というように問いかけてみる、それを繰り返すことで、お子さまは文章を解釈しながら読むという行為がどのようなものかわかってくるはずです。