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今年の灘中の入試問題から考える国語力向上のコツ

2026.03.09

サピックス小学部 国語科

今年の灘中の入試問題でパレスチナ問題にまつわる詩が出題され、SNS上で盛り上がり、新聞やテレビでも取り上げられるほどの話題となりました。

今回、詩の内容がセンセーショナルで、灘という最難関校が出題したことから大きな話題となったのですが、国語の入試問題がいわゆる「時事ネタ」を切り取って出題するというのは珍しいことではありません。2023年の入試では前年に始まった「ロシア・ウクライナ戦争」を意識した出題が桐朋中や大妻中などで見られましたし、その前年には分断された世界を憂うような詩が筑波大学附属駒場中で出題されました。戦争以外にも、2020年代前半は世界を揺るがした「コロナ禍」について多くの学校が入試問題の出題文として取り上げています。

そのほかにも、「AIとの共存」「多様性の尊重」「SDGs」など、時代を反映した話題が即出題文として採用されるのが昨今の国語の入試の傾向と言えます。このような出題を通して、学校の先生としては、受験生に「机上の勉強ばかりではなく、今現在、世界でどのようなことが問題となっているか?」をつねに意識してほしいと考えているのだと思います。

では、そういった出題に対応するために、ご家庭でどのようなことをすればよいでしょうか?もちろん、新聞を読む、テレビのニュースを見るといったことも大切でしょう。しかし、それよりもっと有効なのは「家庭内で話題にする」ことだと思います。お子様が5・6年生であればその会話に参加してもらってもいいですし、もっと小さい場合には、ご両親がそういったトピックについて会話しているのを聞いているだけでも構いません。メディアからの一方的な情報ではなく、家庭内での双方向のやり取りが、単なる情報から知識、経験へと昇華させてくれると考えています。