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冬こそ自然体験?
2025.12.08
環境教育センター
冬といえば、草は枯れ、樹木は葉を落とし、動物は冬越しをしていて、何より寒いですから、積極的に自然体験をするイメージはないかもしれませんね。しかし、「冬だからこそ」の自然体験というものもあります。
一つは、バードウォッチングです。鳥は恒温動物で基本的には冬眠しませんから、冬でも活動しています。また、越冬のために日本へやってくる渡り鳥もいます。そして、樹木が葉を落としているため、鳥を観察するにはもってこいなのです。筆者も、よく近所の公園を散歩するのですが、珍しい鳥を見つけることができるのは、たいてい冬です。わざわざ遠くまで出かけなくても、都市部のちょっとした緑地で、十分にバードウォッチングを満喫できますよ。
もう一つは、樹木の冬芽と葉痕です。冬芽とは、枝についている、翌春に成長する葉や花の芽です。冬の寒さに耐えるために、ふさふさとした毛が生えているもの、べとべとした樹脂で覆われているものなど、さまざまなものがあります。葉痕とは、葉が落ちた時に枝の表面に残る痕跡のことです。これもさまざまな形がありますが、特に面白いのは、アジサイやオニグルミ、キハダ、ハリエンジュなど。動物や人の顔に見えるので、ぜひ探して観察してみてくださいね。
冬は寒いので家に籠っていたいという気持ちも分かりますが、逆に言えば熱中症の危険がほとんどないということです。夏の猛暑だけでなく、春や秋も暑い日が多くなってきた昨今、冬こそ自然体験の季節という考え方もありかもしれませんね。
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