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サピックス小学部 社会科

暑い日が続いています。現在は熱中症への対策についてさまざまなグッズが販売されていますが、そのようなものがなかった時代には、人々はどのようにして涼をとっていたのでしょうか。

まずは衣服の生地についての工夫です。麻織物は糸と糸の間にすき間があるため、肌に触れない部分が空気の通り道になり、通気性がよいとされています。発散性も高いため、汗をかいても乾きやすいという性質があります。また、打ち水は水の蒸散作用によって水を撒いた周辺の気温を下げられるほか、舗装されていない道の砂ぼこりが舞わないようにする効果もあったようです。

何だか理科の話のようになってきましたが、では、科学的ではない(?)話を。実は、風鈴の音を聞くだけで人の皮膚の表面温度が下がったという実験結果があるそうです。もし本当にそのような効果があるのだとしたら、風鈴の音に温度を下げる科学的な特性があるということなのでしょうか。それとも、人の思い込みのなせる業なのでしょうか。また、夏の夜といえば怪談です。怖い話を聞いた人の皮膚の表面温度の変化を追った実験が行われたかどうかは分かりませんが、もしそれで本当に涼しさを得られるのだとしたら……。燃料価格の高騰が落ち着く様子のない昨今、今晩はご家庭で怖い話をしてみるのもよいかもしれません。