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サピックス小学部 社会科
11月の行事といえば、15日前後に行われることの多い七五三が挙げられます。3歳は「髪置」(男児・女児とも)、5歳は「袴着」(男児のみ)、7歳は「帯解」(女児のみ)といって、庶民へ一般化したのは江戸時代の初期から中期にかけてと考えられています。現代とは違って医療技術が十分に発達しておらず、子どもの死亡率が高かった当時、子どもが長生きできるようにという願いから広まった習慣とされています。
ところで、本来七五三は数え年、つまり生まれた時点で1歳、その後元日を迎えるたびに1歳ずつ年を取っていく数え方に基づいて行われていました。現代では、生まれたときは0歳、そして誕生日を迎える度に1歳ずつ年を重ねる満年齢で年を数えるので、七五三は満年齢で祝うことの方が多くなっているようです。
数え年に限らず、現代の生活において、かつての風習や文化はどんどん意識されにくくなってきています。そして、それらは入試問題の題材になることが少なくありません。お子様と暮らしていく中でそのような伝統的な風習や文化にまつわる言葉が出てきたときは、保護者の方がその言葉の指す意味や関連することなどを話してみる、もしくはお子様ご自身に調べてみるよう促していただけるとよいのではないでしょうか。