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サピックス小学部 社会科

毎年2月の下旬ごろから4月の下旬ごろまで、日本各地でスギ花粉が大量に飛散します。スギ花粉にアレルギーを持つ人にとっては実に悲惨な時期と言えるでしょう。林野庁のホームページに掲載されている統計によると、約2万人を対象とした調査においてスギ花粉症の有病率は38.8%(令和元年)であり、平成10年(1998年)の16.2%と比べると患者割合も急激に増えていることがわかります。最早「国民病」と言ってもよいかもしれません。

スギ花粉症の歴史はそれほど古くはなく、厚生労働省のホームページによると、日本国内でスギ花粉症が初めて確認されたのは1964年とされています。戦争中、アメリカ軍の空襲などにより日本各地が焼け野原となったため、戦後、人々の住んでいた家などを急いで再建せねばならなくなりました。そこで、建材としてスギを植える取り組みが各地で行われたのです。その結果、春先になると毎年スギの雄花が一斉に開花し、花粉を大量に飛ばすことになったわけです。

昨今のスギ花粉の飛散量増加には、さまざまな理由があるようです。たとえば、スギの花粉飛散量は前年の夏の気温や日照時間などにも関係があると言われています。温暖化が進めば進むほど、スギ花粉の飛散量も増えると言えるでしょう。また、お子様は「スギ林を伐採すればスギ花粉は飛ばないはずだ」と思うかもしれませんが、そう簡単にもいきません。近年は林業従業者の減少が著しく、伐採しようにも人手が足りないのです。

人々を悩ませている問題はスギ花粉症だけではありません。他にどのような問題があるか、また、それらを解決するためにはどうすればよいか、ご家庭で話し合ってみる機会があるとよいでしょう。