さぴあ 作文コンクール

第28回さぴあ作文コンクール

課題図書

低学年向け課題図書:「ハブハブブハー」
「ハブハブブハー」

口から出るドクをなくしたい
独りぼっちのハブの子ども

低学年向けの課題図書は『ハブハブブハー』です。主人公は、南国の奄美のとある島にすむ、ドクヘビの子ども、ブハー。ブハーはルリカケスやクロウサギやトゲネズミと一緒に遊びたいと思っていますが、みんなドクが怖くて、ブハーの姿を見ただけで逃げてしまいます。

「ドクなんてなければ、みんなといっしょにあそべるのに……。どうしてぼくにはドクがあるの? ドクなんてだいきらいだ」

そう考えたブハーは、口からドクが出なくなる方法を探します。そして、ついにドクを出さない方法を発見しました。「ドクはもうでないよー。だから、いっしょにあそぼうよー!」と必死で訴えるブハーを、みんなも受け入れました。

やっと友だちができてうれしいブハーは、来る日も来る日もみんなと遊びます。でも、ドクを出さなくなったせいで、ブハーの体の中にドクがたまっていき、顔色は悪くなり、顔もどんどんれていきます。そしてある日、たまっていたドクがブハーの口から一気に飛び出しました。みんなはびっくりして、一目散に逃げてしまいました。

ブハーに悪気がないことがわかっていても、やっぱりみんなはドクが怖いし、ブハーの体も心配です。「もういっしょにあそばないほうがいいよ」とルリカケスに謝られて、ブハーはがっかりしました。

みんなとまた遊びたいブハーは、自分のドクとどう向き合うのでしょうか。ほかの動物たちは、そんなブハーのことをどう思うのでしょうか。みんなと違う自分、自分の嫌いな特徴とどう向き合えばいいのか、考えさせられるお話です。

立川治樹=作
木村いこ=絵
文研出版=発行
定価=1,430円(税込)
高学年向け課題図書:「AIマスクはいかがですか?」
「AIマスクはいかがですか?」

謎のピエロが売る
高性能のAI付きマスク

高学年向けの課題図書は『AIマスクはいかがですか?』です。学校のクラスにいる子どもたちには、それぞれ悩みがあります。そんな子どもの前に不思議なピエロが現れて、こう言います。

「高性能・高機能の『AIマスク』はいかがですか? 科学の力が、なやめるあなたをお助けします!」

まずAIマスクを手に入れたのは、おしゃべりが苦手なリナです。リナは公園で、ピエロに、「ハキハキAIマスク」をもらいます。マスクをつけると、はきはき話せるようになり、友だちが一気に増えました。しかし、ちょっとした不満まで大声で話すようになってしまい、リナは戸惑います。

2番目にAIマスクを手に入れたのは、幼なじみのゆずにいじわるなことを言ってしまうそうです。ピエロから「イケメンAIマスク」を買ってからは、柚菜をからかおうとしても、ことばが吸い取られてしまってうまく話せません。苦情を言う創也に、ピエロはあるアドバイスをします。

「コメディアンAIマスク」を買ったのは、負けず嫌いのです。クラスで注目を集める転入生に対抗するため、マスクの力を借りて落語を披露しようと考えています。

自分を勇気づけてくれる「チアAIマスク」を手に入れたのは、内気なです。マスクの性能はすばらしかったのですが、時々「キーン」といやな音がすることに困っていました。ピエロに相談すると、原因は近くに同じマスクを使っている人がいるせいだと言います。

とても便利で、自分をサポートしてくれるAIマスク。皆さんなら、どのマスクを、どのように使いますか?

赤羽じゅんこ=作
たんじあきこ=絵
フレーベル館=発行
定価=1,430円(税込)

応募要項

今年度の受付は終了いたしました。たくさんのご応募、ありがとうございます。

審査員

サピックス小学部国語科、さぴあ編集部ほか

結果発表

「さぴあ」11月号(予定)誌上および、当ホームページ、校舎掲示ポスター、優秀作品集等にて掲載いたします。なお、受賞者全員の氏名ならびに優秀作品を掲載いたしますので、あらかじめご了承ください。

賞と賞品

(各作品ごとに)大賞1名、優秀賞3名、さぴあ賞11名
受賞者には賞状および賞品・記念品をご用意しています。また、応募者全員に参加賞を贈呈いたします。

表彰式

2024年11月10日(日)開催予定

保護者の皆さまへ

28回目を迎えた「さぴあ作文コンクール」

「感じてほしい、考えてほしい」をテーマに開催してきました「さぴあ作文コンクール」も、今回で28回目を迎えることができました。これもひとえに皆さまにご理解・ご協力いただいたおかげと心より感謝しております。

このコンクールは子どもたちに読書を通じて、 いろいろなものの見方や考え方に触れ、自分の世界を広げてもらうとともに、感じたことや考えたことを自分のことばで表現する楽しさも味わってもらうことを狙いとして実施しております。また、現実の社会にはさまざまな問題があり、そのなかで苦しんだり傷ついたりしている人たちがいることにも目を向けてほしいという願いもあります。

第1回の課題図書『地雷ではなく花をください』では、対人地雷の問題について考えてもらいました。それ以来、「さぴあ作文コンクール」の課題図書には、紛争や貧困のなかでも、また障害や難病を抱えながらも希望を失わずに強く生きようとする子どもたちの姿を描いた本などを選んでいますが、子どもたちは本の内容や関連する事柄について、自分なりに精いっぱい考えたうえで、いろいろな切り口から自由に作文を書いてくれています。おかげさまで、現在では毎年恒例のイベントとなり、応募作品もたくさん寄せられています。寄せられる作文は、子どもたち一人ひとりが真剣にテーマと向き合い、一生懸命に自分の考えをまとめてくれたことがよく伝わってくる作品ばかりで、審査員一同、驚きとうれしさを覚えつつ読ませていただいています。

今回、28回目の開催をするに当たり、一人でも多くのお子さまに作品を応募していただけるよう、お願い申し上げます。

この「作文コンクール」がお子さまにとって、社会に目を向け、社会とどうかかわっていくのかを考える良いきっかけとなれば幸いです。

SAPIX小学部

さぴあ作文コンクールのあゆみ

「さぴあ作文コンクール」は、今回で28回目を迎えました。これまでの課題図書をご紹介いたします。

これまでの課題図書

第1回 「地雷ではなく花をください」 柳瀬房子=文
葉祥明=絵
第2回

「トットちゃんとトットちゃんたち」

黒柳徹子=著
第3回

「五体不満足」

乙武洋匡=著
第4回

「盲導犬のんのんのかたみ」

志茂田景樹=作
第5回

「いのちのあさがおコウスケくんのおくりもの

綾野まさる=作
松本恭子=画
第6回

「こぞうのパウのものがたり」全3巻

木村裕一=作
あべ弘士=絵
第7回

「電池が切れるまで子ども病院からのメッセージ

すずらんの会=編
第8回

「わたしの体ぜんぶだいすき」「これがぼくらの五体満足」

先天性四肢障害児父母の会=編著
第9回

「山古志村のマリと三匹の子犬」

桑原眞二・大野一興=著
ikko=絵

「震度7新潟県中越地震を忘れない

松岡達英=文・絵
第10回

「子ぎつねヘレンがのこしたもの」

竹田津実=著
第11回

「たからものはランドセルいっしょにすごした12年

野里寿子=作
第12回

現代の偉人伝 誠と勇気伏してぞ止まん ぼく、宮本警部です」

山口秀範=文
竹中俊裕=絵
第13回

「としょかんライオン」

ミシェル・ヌードセン=作
ケビン・ホークス=絵
福本友美子=訳

「声をなくした紙しばい屋さん」

関朝之=作
吉川聡子=絵
第14回

「ピンクのチビチョーク」

新藤悦子=作
西巻 茅子=絵

「命の教室動物管理センターからのメッセージ

池田まき子=著
第15回

「はじめてのゆうき」

そうまこうへい=作
タムラフキコ=絵

「氷の海を追ってきたクロ」

井上こみち=文 
ミヤハラヨウコ=絵
第16回

「おまじないのてがみ」

赤羽じゅんこ=作
石井勉=絵

「クッキーとコースケ―犬と走る日―

さとうまきこ=作
牧野鈴子=絵
第17回

「かいじゅうの さがしもの」

富安陽子=作
あおきひろえ=絵

「夜明けの落語」

みうらかれん=作
大島妙子=絵

「命のバトン津波を生きぬいた奇跡の牛の物語

堀米薫=文
第18回

「くつかくしたの、だあれ?」

山本悦子=作
大島妙子=絵

「きみの町で」

重松清=著
ミロコマチコ=絵
第19回

「絵本 いのちをいただくみいちゃんがお肉になる日

坂本義喜=原案
内田美智子=作
魚戸おさむとゆかいななかまたち=絵

「コケシちゃん」

佐藤まどか=作
木村いこ=絵
第20回

「勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語

梯久美子=文

「テオの「ありがとう」ノート」

クロディーヌ・ル・グイック=プリエト=著
坂田雪子=訳
第21回

「私が今日も、泳ぐ理由パラスイマー 一ノ瀬メイ

金治直美=文

「あかりさん、どこへ行くの?」

近藤尚子=作
江頭路子=絵

「レシピにたくした料理人の夢-難病で火を使えない少年-

百瀬しのぶ=文
第22回

「ともだちのときちゃん」

岩瀬成子=作
植田真=絵

「まっすぐな地平線」

森島いずみ=著
はぎのたえこ=絵
第23回

「どこどこ山はどこにある」

おおぎやなぎちか=作
松田奈那子=絵

「いいたいことがあります!」

魚住直子=作
西村ツチカ=絵
第24回

「しあわせなハリネズミ」

藤野恵美=作
小沢さかえ=絵

「夏に降る雪」

あんずゆき=作
佐藤真紀子=絵
第25回

「ココロ屋 つむぎのなやみ」

梨屋アリエ=作
菅野由貴子=絵

「星明かり」

熊谷千世子=作
宮尾和孝=絵
第26回

「ひかる石のおはなし」

小手鞠るい=作
酒井以=絵

「バトン」

中川なをみ=作
大野八生=画
第27回

「ワニのガルド」

おーなり由子=作・絵

「海よ光れ!3・11被災者を励ました学校新聞

田沢五月=文
第28回

「ハブハブブハー」

立川治樹=作
木村いこ=絵

「AIマスクはいかがですか?」

赤羽じゅんこ=作
たんじあきこ=絵

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0120-3759-50
(日曜・祝日をのぞく)