サピックスカレンダー
サピックスカレンダー 2023年4月
世界保健機関が設立(世界保健デー)
1948年のこの日、世界保健機関(WHO)が設立されました。国際連合の専門機関の一つで、本部はスイスのジュネーブにあります。その目的は、すべての人々が可能なかぎり最高の健康水準に到達することです。そのために、感染症の対策、国際的な保健に関する条約の提案と勧告を行っているほか、食品・生物製剤・医薬品などに関する国際基準も策定。保健衛生に関する問題に対し、さまざまな政策的支援や技術協力をしています。
地図の日
1800年閏(うるう)4月19日(旧暦)、伊能忠敬率いる測量隊が、蝦夷地(現在の北海道)をめざして、江戸を出発しました。「地図の日」はこの「最初の一歩」を記念した日です。下総国佐原村(現在の千葉県香取市)の商人だった忠敬は、50歳のとき、天文学や暦学を学ぶために江戸へ。幕府の天文学者・高橋至時の弟子になりました。忠敬の測量方法は、自身が一定の歩幅で歩いて、その歩数を基に距離を測り、また要所要所で山などの方位を調べるという、非常に地道なもので、彼は1816年までの足掛け17年間で、地球1周分に当たる約4万kmを歩いたといわれています。忠敬は1818年4月、地図の完成を前に亡くなりましたが、残された弟子たちの手によって、1821年7月、日本で初めての日本全土の実測地図である『大日本沿海輿地(よち)全図』が完成し、江戸城大広間で披露されました。
世界図書・著作権デー
1995年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)によって制定された国際デーの一つで、読書・出版・著作権保護の促進が目的です。2001年度からは、ユネスコと出版社・書店・図書館の国際組織は、各都市が提案した書籍・読書に関するプログラムを評価し、「世界本の首都」(World Book Capital)を選定しています。2023年度はアクラ(ガーナ)が選ばれ、この日から、翌年4月22日まで「世界本の首都」と称することになります。ちなみに3日後の4月26日は、同じく著作権を含む知的財産権に関する国際デーの一つ、「世界知的所有権の日」です。
サピックスカレンダー 2023年3月
国立公園指定記念日
1934年のこの日、内務省(1947年に廃止)が瀬戸内海、雲仙(現在の雲仙天草)、霧島(現在の霧島錦江湾)の3か所を国立公園に指定し、日本初の国立公園が誕生しました。国立公園とは、日本を代表する風景がある場所の自然を保護するために、環境大臣が指定し、国(環境省)が直接管理する自然公園です。2023年1月現在、全国に34か所の国立公園があり、首都圏周辺にも「日光国立公園」「尾瀬国立公園」「秩父多摩甲斐国立公園」「富士箱根伊豆国立公園」などがあります。ちなみに、国立公園とは別に国定公園もあります。こちらは、指定するのは国立公園と同様に環境大臣ですが、管理はそれぞれの都道府県が行います。
上野動物園開園記念日
1882年のこの日、東京・上野に日本初の動物園として、上野動物園が開園しました。正式名称は東京都恩賜上野動物園。最初は農商務省所管の博物館(現在の東京国立博物館)の付属施設として、上野公園の一角に開設されました。その後、1886年に宮内省(現在の宮内庁)に移管。1924年には、当時皇太子だった昭和天皇のご成婚を記念して、東京市(現在の東京都)に下賜されました。ちなみに、上野動物園では現在、約300種3000点の動物を飼育するとともに、希少動物の保護繁殖を通じた種の保存と、それを支える調査・研究活動を行っています。人気の動物はジャイアントパンダです。2021年6月には、中国生まれのリーリーとシンシンの間に、オス・メスの双子の赤ちゃんが誕生。オスはシャオシャオ、メスはレイレイと名付けられました。なお、シャオシャオ、レイレイと母親のシンシンの一般公開は、しばらく抽選制で行われていましたが、現在は観覧列に並んだ順に案内する方法に変更されています。
世界水の日
1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された「国連環境開発会議(地球サミット)」では、「アジェンダ21(21世紀に向けて持続可能な社会を実現するための行動計画)」が採択されましたが、そのなかで提案された記念日です。現在も、世界の人口の半数以上である約42億人が安全に管理されたトイレを使うことができておらず、世界の人口の3割弱に当たる約22億人が水道の設備がない生活をしています。2030年までに達成すべき具体的な国際目標として国連が採択した「SDGs(持続可能な開発目標)」のなかにも、「安全な水とトイレを世界中に」という項目があり、重要な課題の一つとして考えられています。